Hair Care
枝毛の原因と対策。ダメージヘアとシャンプーの意外な関係とは?
意外と知らない?にっくきダメージヘアの原因と対策
見つけただけで憂鬱な気分になりますね。そもそも枝毛ができている髪の毛は、それ以外にも毛先のパサつきやごわつきなど、憂鬱になるダメージ症状が同時に進んでいることも多いもの。そんな枝毛やダメージヘアの原因は意外なところに潜んでいます。
髪の毛がダメージを受ける原因と対策をきちんと押さえて、枝毛のない綺麗な髪を目指しましょう。
カラーやパーマは髪の毛にとって最大のダメージの原因!
カラーやパーマは髪の毛の構造を壊している
髪の毛にダメージを与える原因はいくつもありますが、ヘアカラーやパーマ・縮毛矯正などの施術は、髪の毛の構造を直接破壊するので、最も刺激が強いといわれています。
髪の毛は肉質部分のコルテックスと、表面にうろこ状に重なってコルテックスを守るキューティクルからできていますが、キューティクルにはpHが酸性に傾くと引き締まり、アルカリ性に傾くと開く性質があります。そして、カラーやパーマは、施術の過程で髪表面に強いアルカリ性の薬剤を使い、キューティクルを無理やり開くため、髪の毛に大きなダメージを与えます。
ヘアカラーの場合は、開いたキューティクルの隙間から元の髪の毛の色を抜いた後に、色素を入れます。パーマの場合は、髪内部のコルテックス同士の結合を切断し、好みのウェーブを付けたうえで再度コルテックス同士をくっつけるというように、人間の体ならちょっとした入院レベルの作業を行っています。
もちろん、パーマもカラーもかけた後に髪の毛を正常なPH、つまり弱酸性に戻してキューティクルを閉じる工程がありますが、完全に元通りの状態に戻すことは不可能です。キューティクルがはがれたり、開きがちになることで、髪の毛がきしむようになったり、髪内部のたんぱく質やうるおいが流れ出して、コルテックス自体ももろくなってしまうので、枝毛や切れ毛ができやすくなります。
カラー&パーマで傷んだダメージヘアを改善する方法とは?
カラーやパーマによるダメージヘアケアには、できるだけ早く髪の毛を弱酸性に戻して、キューティクルを引き締めることが大切です。キューティクルが引き締まると、カラーやパーマの持ちもアップするので、施術回数を押えてダメージも最小限にとどめることもできます。
一般的にリンス・コンディショナー・トリートメントなどは弱酸性にPHが調整されていますし、カラーやパーマ直後に使う専用のアウトバストリートメントなども販売されていますので、特にダメージが気になるときは取り入れてみてください。
また、カラーやパーマをかけた後のダメージヘアには、洗浄力のマイルドで泡立ちの良いアミノ酸シャンプーを使うのも効果的です。アミノ酸シャンプーは髪と同じたんぱく質で、髪や頭皮が本来持っているうるおいは残しつつ、優しく洗い上げるので髪内部のうるおいが流れ出すのを防ぎます。また、豊かな泡立ちは、繊細なダメージヘアを摩擦による刺激から守ってくれる大切な役割を果たします。
ちなみにカラーリングと一口に言っても、ヘアマニキュアやヘナなどは、髪表面に色を乗せるだけなので、髪へのダメージはかなり抑えることができます。どうしても色持ちがアルカリカラーには劣ってくることと、脱色工程がないので髪色のトーンアップは難しいという難点はありますが、白髪だけを染められればよいのであれば、一度試してみる価値はあります。
間違ったブラッシングはダメージヘアにとって大きな負担。
ブラッシングが枝毛や切れ毛を引き起こす?!
ブラッシングは、頭皮から分泌される皮脂を毛先まで行きわたらせてツヤを出したり、髪のもつれをほどいて綺麗に整えるなど、美しい髪を保つには欠かせない習慣ですが、やり方を間違えると大変なダメージを引き起こします。
例えば、髪をとかす時にいきなりトップから毛先までブラシを入れてしまう行為。
ついつい忙しい朝などは時間優先でやってしまいがちですが、勢いよくトップから毛先まで一気にブラシを入れてしまうと、毛先に強い力が加わってしまいます。毛先は髪の毛が生えてから切られるまで3~5年近くさまざまな刺激にさらされているので、様々なダメージが蓄積されているため、無理やりブラシを通すだけで枝毛や切れ毛を起こしてしまいます。
今日からできるダメージヘア向けのブラッシング方法とは?
ダメージヘアの方がブラッシングをするときは、ステップ&ワイズ法を取り入れたり、ブラッシングをする前に毛先にオイルをなじませるのがおすすめです。 また、ブラッシングをするタイミングですが、できる限り髪の毛が乾いているときに行うようにします。特にお風呂上りなど髪の毛が完全に濡れている状態は、キューティクルがふやけて柔らかくなり、摩擦によるダメージを受けやすいので注意が必要です。
ダメージヘアにおすすめの「ステップ&ワイズ法」は、髪の毛をパーツごとに少しずつ梳かす方法です。まず初めに毛先をとかし、次に中間部、最後にトップから毛先までというように、弱い力で少量ずつの毛束をとかしてから、最後に全体に優しくブラシを入れます。
毎日のブラシを変えるだけでダメージ予防にも
ブラッシングをするときは、ブラシを入れる順番はもちろんですが、どんなブラシを使うかでダメージの進行度合いが大きく変わります。なぜなら髪の毛はブラシとの摩擦や静電気によっても痛むことがあるからです。
例えば、価格も手ごろで身近なナイロン製のブラシであれば、約1,000回ブラッシングを繰り返すだけで、キューティクルが削れ、痛みが目立つようになると言われています。1,000回のブラッシングというと、日常ではありえないから関係ないやと感じられるかもしれませんが、朝晩2回ブラッシングをするだけで1年弱で髪が傷むということになります。
髪の毛は一年間で約12~24センチ程度伸びるので、生え始めた髪が肩辺りまでに届くようになるまで2~3年ほどかかります。つまり、普通に生活をしていて、パーマもカラーもしていないのにダメージが目立つというのはこういう理由なのです。
さらに、カラーやパーマをしている髪の毛は健康な髪の毛の約2.6倍痛みやすいという研究もありますので、より慎重にブラッシングを行うことが大切です。髪に一番ダメージを与えにくいブラシはブタやイノシシの毛を使った天然素材のものと言われています。動物毛のブラシであれば、ダメージが目立つようになるのは約8,000回を超えたあたりからと言われていますので、毎日使うブラシはきちんとしたものを選ぶことが大切です。(※出典:新ヘア・サイエンス)
ダメージヘアはシャンプーで髪内部のうるおいやたんぱく質が流れ出す!?
傷んだ髪はとにかく刺激を受けやすい
髪の毛は、髪表面のキューティクルと肉質部分のコルテックスからできていて、髪表面にあるキューティクルは油になじみやすく水をはじく性質があります。健康な髪の毛の場合は、キューティクルがバリアの役割を果たして、髪の中に異物が入らないように守っています。
ダメージヘアの場合は、キューティクルが欠けていたり、開きがちになっていることが多いので、シャンプーをすると洗浄成分が髪内部まで浸透してしまい、髪そのものがもっているうるおいやたんぱく質まで洗い流してしまうことがあるのです。
コルテックスからうるおいやタンパク質が抜けてしまうと、髪内部にダメージホールや亀裂ができてしまい、カラーリングの抜けが早まったり、湿気でうねる・はねるなどの癖が出やすくなります。もちろん髪そのものももろくなるので、枝毛や切れ毛がますます加速するという悪循環に入ってしまうのです。
ダメージヘアにはアミノ酸シャンプーがおすすめ
シャンプーの性格を決める洗浄成分は、大きく分けて石鹸・アルコール・アミノ酸の3つの種類がありますが、一般的に市販されているシャンプーは石鹸やアルコール系のものが主流です。石けんやアルコールをベースに使ったシャンプーは、洗浄力がとても強いという特徴があります。これまで紹介してきた通り、洗浄力は強ければ強いほど良いというようなものではなく、ライフスタイルに合った洗浄力のものを選ぶことが大切です。
ダメージヘアの方は、髪内部のうるおいやたんぱく質が流れ出しやすくなっていますので、アミノ酸系のマイルドシャンプーを使うのがおすすめです。アミノ酸シャンプーは汚れは優しく浮かび上がらせつつ、うるおいはしっかりと残すという選択洗浄性という特徴を持っているため、繊細なダメージヘアにはぴったりです。また、アミノ酸系のシャンプーはノンシリコンのものが多いですが、シリコンに頼らず、髪そのものに栄養を与えるようなレシピであれば、髪質改善にもつながります。ダメージヘアに悩んだら、マイルドなアミノ酸シャンプーを試してみてはいかがでしょうか。