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今さら聞けない!ノンシリコンシャンプーは本当に髪にいいの?

ノンシリコンシャンプーって一体どんなもの?

最近、シャンプー売り場でよく耳にする「ノンシリコンシャンプー」というキーワード。これは、そのシャンプーにはシリコン(シリコーンオイル)を使っていないということを表します。

「わざわざノンシリコンなんて言葉を使うくらいだから、シリコンが入ったシャンプーは避けたほうがいいのかな?」とは思うものの、結局のところなんだかよく分からないという方も多いのではないでしょうか。

このページでは、シリコンがどんな働きをするのか、ノンシリコンとシリコン入りのシャンプーはどう違うのかをご紹介します。

そもそもシャンプーに使われているシリコンってどんなもの?

シリコンは化粧品からカーワックスまで、様々な用途に使われる便利なオイル。

952da6d1331b724975626578df93f914_mシリコンは、正確にはシリコーンオイルと言い、無色・無臭の液体です。すべり感がよく、ガサガサゴワゴワの髪や肌でも簡単に滑らかに見せてくれる働きがあります。

また、成分としての安定性も高いので長期保存にも向いています。さらに原料としての値段も安いということもあり、ドラッグストアなどで人気のプチプラコスメから、美容室で人気の高級トリートメントまで幅広いアイテムの質感アップに使われています。
また、応用範囲は化粧品だけにとどまらず、意外なところではカーワックスなどにも配合されていたりします。

シリコン入りのシャンプーは髪の毛が絡まりにくい!

このシリコンがシャンプーに配合されると、髪を洗っている最中に髪の毛同士がからまるのを防ぎ、ダメージを予防してくれます。パーマやブリーチなどを行って枝毛や切れ毛が目立つレベルにまでダメージを受けた髪の毛の場合は、髪の毛が非常に繊細な状態になっているので、中途半端なノンシリコンシャンプーを選ぶよりも、かえってシリコン配合の商品を選んだ方が髪をダメージから守ることができる場合もあります。

シリコン入りのコンディショナーはヘアメイク感覚で使うのが正解。

また、コンディショナーやトリートメントなどに配合された場合は、しっとりした感触を出したり、ツヤ・指通り感をアップさせます。特に定着力がとても強いので、髪につけてすぐに洗い流しても一定レベルのサラサラな状態にまで整えてくれるので、いろんな髪質やお悩みの方に当たり障りなく対応する必要がある大衆商品には欠かせない原料です。

ただ、シリコンはあくまでもファンデーションのようになめらかな髪を演出することはできますが、傷んだ髪のダメージを根本解決をする力はありませんので、あくまでも「ヘアメイク」感覚で取り入れることが大切です。

 

なぜノンシリコンシャンプーが注目されているの?

ダメージの根っこにきちんとアプローチしたいと誕生したのがノンシリコンシャンプー

12028ae533096c06c7b4103e27e4b582_sここまで見てきたようにシリコンは簡単に艶出しをできて、原料価も安くて、品質管理もしやすいなどなど素晴らしい原料ですが、その反面髪の毛のダメージの根本解決をする力は持っていません。

また、ネット上や一部の美容師さんを中心に、「髪をコーティングしてしまうのでカラーが入りにくくなる」とか、「毛穴をふさぐので頭皮トラブルや抜け毛の原因になる」などという噂が流れたことでシリコンの影響を心配する人たちも現れました。

この噂については、シリコンはメッシュ状の構造だから問題ないという大手化粧品会社の見解もあれば、シリコンが肌に悪いと科学的に説く本も出版されていて、現時点では良いとも悪いとも正解は出ていない状態です(※ただ、どちらに転ぶ可能性もあると思うので、私たちの商品ではできるだけ使わないようにしています。)。

そこで「シリコンを使わずにダメージの根っこにきちんとアプローチをしたい」という根強いニーズに応えて登場したのがノンシリコンシャンプーです。

ノンシリコンシャンプーはきめ細かな上質泡でふんわり仕上がります。

シャンプーをノンシリコンにすると主に2つのメリットがあります。

シャンプーがきめ細やかな泡立ちになって、より気持ちよく洗えるというメリットと、ボリューム感のある髪型に仕上げやすいというメリットです。

これはシリコーンオイルが油性の定着力の高い原料のためです。シャンプー中に含まれる油分が少なければ、密度の高い泡が立ちますし、髪に油分がすくなければサラサラと軽い仕上がりになります。また、ノンシリコンでも髪を傷めず気持ちよく洗えるようにしようと思うと、これまでのシャンプーでよく使われていたアルコール系の洗浄成分では難しいため、必然的にマイルドな洗浄成分を使うことになり、結果的に髪や頭皮にも優しいアイテムが多いようです。

ノンシリコンシャンプーを使う注意点とは

ノンシリコンだからと言って全部が良いものではありません。

6a8d49a05ba33818a6bd969cf0de02f8_s本来のノンシリコンシャンプーは、ここまで紹介したように「髪や頭皮のお悩みにきちんと寄り添いたい」という観点からレシピを組んだアイテムでした。

ただ、本来の意味でのノンシリコンシャンプーの人気が高まるにつれて、残念ながらマーケティング的に「ノンシリコン」というキーワードを使うためだけにレシピが組まれたようなアイテムも徐々に登場してきました。

例えば、先ほどノンシリコンシャンプーは洗浄力がマイルドなものが多いと書きましたが、商品を売るために「ノンシリコン」を掲げている商品は、洗浄力の強いアルコール系の界面活性剤を配合していたりします。ノンシリコンシャンプーなのに洗浄力が強かったり、泡立ちがイマイチだと、髪はますますダメージを受けてしまいますので、注意が必要です。

ノンシリコンシャンプーにはノンシリコントリートメントを!

さらに意外と見落としがちなのが、シャンプーにはノンシリコンと書いてあっても、コンディショナーにはシリコン配合の商品が多いこと。

コンディショナーやトリートメントに配合されるシリコンは、より定着性を高めてあるので髪に残りやすく、シャンプーをノンシリコンに変えた意味がなくなってしまいます。せっかくノンシリコンのシャンプーを使うのであれば、一緒に使うコンディショナーやトリートメントもノンシリコンかどうか、要チェックです。

ノンシリコンかどうかで使用感は大違い。でも、それが本来の髪や頭皮です。

ちなみに、これは商品というよりも使う人の慣れや感覚の問題ですが、今までシリコン入りの商品を使い続けていた人の場合、使用感の違いに驚くことがあります。

例えば、シャンプー中の指通りや、コンディショナーをすすぎ流した後の髪の毛本来の感触は、それまでの「ヘアメイク」していた髪の毛よりも質感が劣るかもしれません。ただ、きちんと考えられた本来の意味でのノンシリコン商品の場合、使い続けるうちに髪と頭皮がうるおい、自然な指通りに整ってきますので、2週間もすれば気にならなくなることがほとんどです。

使い初め・物足りない人は「オイルシャンプー」にトライ!

ただ、使い初めでどうしてもそういう感覚のギャップが気になるという方は、使い始めのうちはシャンプー前に椿油やオリーブオイルなどで毛先を保護してから入浴する「オイルシャンプー」を取り入れたり、コンディショナーを付けてすぐ流すのではなく、放置時間を長めに取るなど、髪の毛をいたわってあげる工夫をすると、より早く髪の毛の状態が整いますので、ぜひ試してみてください。

本当に髪にあったノンシリコンシャンプーを見つけて、ダメージ知らずのつや髪を手に入れましょう。